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インタビュー・ストーリー(People / Story)

「病院らしくない場所」で、人は健康と向き合える――予防医療という思想から生まれた施設(グランソール奈良)

いいもの宇陀なら
グランドール奈良

奈良県宇陀市。山あいの静かな土地に、“人間ドック専用施設”という少し珍しい医療施設がある。
それが〈グランソール奈良〉だ。

「グランソール奈良」薮内直樹氏

「グランソール奈良」薮内直樹氏

病院特有の消毒のにおいも、慌ただしい外来の気配もない。まるで宿泊施設のような空間で、ゆっくりと自分の体と向き合う——。
この施設が生まれた背景には、時代を先読みした「予防医療」という明確な思想があった。


「治す医療」から「防ぐ医療」へ——25年前の決断

「もともとは、宇陀や菟田野で先代の医師が地域医療を担っていました」

そう語るのは、グランソール奈良のマネージャー・薮内直樹さん。
施設の原点は、医療現場に長く身を置いてきた二代目医師の問題意識だった。

「これからは、高齢化の時代。病気になってから治すのではなく、健康なうちに見つけて防ぐ医療が必要になる」

2001年、まだ人間ドックが今ほど一般的ではなかった頃、二代目は“人間ドック専門施設”という選択をした。
当時、多くの人間ドックは大学病院や総合病院の一角で行われ、急患対応や病院特有のにおい、長時間の待ち時間が敬遠されがちだった。

「それらを全部取り払って、“人が受けに来たくなる環境”をつくろうという発想でした」


「ぴんぴんころり」という哲学

元気なまま年を重ね、最後まで自分らしく生きることの大事さ

元気なまま年を重ね、最後まで自分らしく生きることの大事さ

施設の根底にあるのは、二代目がよく口にしていた言葉——「ぴんぴんころり」。

「元気なまま年を重ね、最後まで自分らしく生きる。そのために、定期的な検査で体のサインを見逃さない」

グランソール奈良は、有償診療所という位置づけでありながら、病床も備えている。
ただし“入院”ではなく、あくまで宿泊ドック
かつては会員制で、週末にドックを受け、そのまま奈良観光を楽しむという利用者も多かったという。

「病室も、ナースコールや医療設備が目立たないよう工夫しています。ホテルに近い感覚で滞在していただきたいんです」


フィットネスから医療の世界へ——薮内さんの原点

薮内さん自身は、もともとフィットネスインストラクターとして健康産業に携わっていた。

「その後、医療機器メーカーの営業を経て、ご縁があってこの施設に関わることになりました」

現場に立つなかで、予防医療の意義を強く実感するようになったという。

「人間ドックの役割は、“患者さんを治す”ことではありません。
病気になる前に気づいてもらうこと。だからこそ、一人ひとりを丁寧に診ることを大切にしています」


“病院らしくない”ことも、医療の質

館内レストランにて

館内レストランにて

グランソール奈良が徹底しているのが、「病院らしさ」の排除だ。

消毒やアルコールのにおいは極力なくし、待ち時間も最小限に。
検査の合間に過ごす空間や、食事の質にも力を入れている。

「宇陀は“薬のまち”。その土地柄を活かして、薬膳の考え方を取り入れた食事を提供しています」

この食事は一般利用はできず、人間ドック受診者だけが味わえる特別なもの。
地元食材を使い、体に負担をかけない献立が組まれている。


苦痛をなくすための検査技術

検査内容も、奈良県内では珍しいものが揃う。

MRIを使ったがん検査、無痛の乳がん検査(MRIによる検査)など、「痛くない」「怖くない」ことを重視した選択肢が用意されている。

「検査そのものが苦痛だと、どうしても足が遠のいてしまいます。
“検査でも苦痛をなくす”というのは、私たちの大きなテーマです」

希望者には、CTやMRIの画像データをCDで提供することも可能。
かかりつけ医に持参すれば、再検査の手間や費用を抑えることにもつながる。


ふるさと納税で、宇陀を訪れる理由をつくる

一見すると病院とは思えない施設

一見すると病院とは思えない施設

グランソール奈良では、人間ドックのコースがふるさと納税の返礼品にもなっている。

「県外の方が多いですね。でも、それが逆にいい」

検査を受け、宇陀の食や自然に触れ、この土地の魅力を知ってもらう。
“健康を確かめに宇陀へ行く”という、新しい来訪理由が生まれている。


予防医療が、地域の未来を支える

再生・総合医療にも積極的に取り組んでいる

再生・総合医療にも積極的に取り組んでいる

現在、グランソール奈良は再生医療や統合医療にも取り組んでいる。
西洋医療に加え、サプリメントや東洋医学的アプローチも含めた、より包括的な健康支援だ。

「高齢化が進むなかで、宇陀でもIターン・Uターンが増えています。
若い世代が、医療や予防の分野で活躍できる地域になれば」

医療施設でありながら、地域づくりの一翼を担う存在へ。
グランソール奈良は、静かにその歩みを続けている。


リフレッシュ方法は「子どもたちとサッカー」

最後に、薮内さんのリフレッシュ方法を聞くと、意外な答えが返ってきた。

「日曜は、子どもたちにサッカーを教えています。ボランティアですけど、それが一番の息抜きですね」

健康を支える仕事と、次世代を育てる時間。
その両方が、薮内さんの日常に自然と溶け込んでいる。

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